家づくりのお金とメニュー

宮内建築では、一棟一棟を大工が手をかけて作ります。在来工法から本格的な伝統構法の石場建て、新しく特許を採った挟み梁工法まで、建て主様のご希望に沿って、さまざまなメニューをご用意しています。

各プランに共通する特徴的なことがらを二つ、先にあげさせていただきます。

※ 1坪=2帖ではなく、1坪=3.3m2として計算しています。関西間の場合は、1割ほど単価があがります。

水中乾燥材

琵琶湖の水源の水にいったんつけ、引き上げてから天然乾燥する「水中乾燥材」を自前でストックしており、通常の乾燥材とは別にお選びいただけます。色味や艶が美しく、割れや狂いを生じにくいという利点があります。ぜひ使っていただければと思います。

伝統構法を得意とする設計者との恊働

特に設計者の指名がある場合以外は、暮らしやすく、デザイン性にすぐれ、さらに限界耐力計算などの構造計算の第一人者でもある川端建築設計の川端眞さんに、設計を依頼しています。

宮内建築の在来工法[ 坪70万〜 ]

手刻みの木の家です。

大工が手をかけて、一軒一軒つくる、木の香りのする家。使う木材は、地域の山で育った無垢材で、大工が一本一本の木のクセを見ながら、適材適所に手刻みします。

基本構造は木組み、筋交い工法です。壁はボード下地に漆喰仕上げです。プランは、建主さんと打ち合わせて練り上げた、ご家族だけのためのオーダーメイド。

在来工法プランについては、川端さん以外の設計士と組むこともあります。

代表的な作例
  • eyecatch_railway2鉄道の家(設計:庄治洋)
  • eyecatch_imadegawa今出川の家(設計:三澤文子)
  • eyecatch_ishiyamadera石山寺の家(設計:駒村隆至)

土壁プラン[ 坪80万〜 ]

竹で小舞を編み、土をつけて壁にします

標準仕様の壁が土壁となったプランです。柱間に竹小舞を編み、土と藁と水をこねた土壁を、荒壁、裏返し、中塗りと塗り重ね、漆喰などで仕上げます。

夏は涼しく、冬はあたたかく。
温熱性にもすぐれた工法です。

以前の滋賀ではあたりまえの工法でした。土壁は調湿性、蓄熱性にすぐれており、夏は湿気を吸ってさらりとした空気をつくり、冬は薪ストーブなどの熱をじんわりと蓄えます。

土壁は柱との間が空いてすきま風が・・・というイメージをもつ方がいるかもしれませんが、今も土壁をがんばってやっている左官屋さんは施工精度が高いので心配はいりません。

木の変形性能を生かしながら
耐震性能を発揮

耐震的には、ある程度の揺れまでは、固くふんばるのが土壁です。小舞の表と裏の土がしっかりとかみあうように施工します。

想定外に大きな揺れになった時には、まず、壁の隅の土だけが剥落することで、木組みのめり込みを活かした変形性能がより発揮されるようにはたらきます。大地震の時にこのように振る舞う土壁を施工するのが、ポイントです。

施工期間は長めになります。

土壁の乾きを待ちながら工程を進めていく「湿式工法」なので、標準仕様より工期はおよそ3ヶ月増し、坪単価は在来工法プランよりプラス10万ほど高くなります。このプランが、宮内建築の標準仕様です。

代表的な作例
  • eyecatch_araizeki南郷洗井堰の家
  • eyechatch_takahashi長浜の家
  • eyecatch_kamanza釜座通りの家

プラス石場建てプラン[ 坪90万〜 ]

大地に石を置き、柱を立てる

建築基準法では、基本的に建物はコンクリート基礎の上にのせ、地面とはしっかりと留めつけることを求めていますが、本来の日本の家は、そうではなく、柱は石の上にのせてあるだけで、建物と地面とは縁が切れているものでした。

土に還る家、動く家

古来、家は使われずに百何十年も経てば、木が朽ちて柱の足元の石しか残さないものでした。巨大な地震があれば、家は地面とは別に動くことで大きな揺れのエネルギーをかわしていました。人がつくる家とは、地球の上に、いっとき住まわせてもらうためのもので、大地に傷跡を残さないものだったのです。

自然との共生、究極のエコ住宅

自然を征服するのでなく、自然の巨大な力を畏れ、敬意をもちながら、住まわせていただくという感覚が、石場建てにはあらわれています。本当にエコな住まい、自然への敬虔な思いを突き詰めていけば、家は石場建てに至るような気がしています。

科学的な検証の知見を
生かして施工します

本来の伝統構法のあり方である石場建てですが、現代の科学ではとらえきれないものとして、建築基準法の仕様規定では扱われていません。昨今ではそのふるまいが、数々の実大実験やその後の損傷観察、静加力試験などによって、科学的にも検証され始めました。

宮内寿和は、石場建てを検証する国の検討委員会に実務者委員として参加し、そうした構造実験にも多く立ち会いました。それが「石場建てだからこそ、こう建てるべきなんだ」という施工上の知見にもつながっています。

同じ木組みでも、地面に留めつけない石場建ての場合は作り方が変わってきます。中〜大規模程度の地震ではもちろん壊れませんが、ごくごく稀に起きる巨大地震の際には、「固く作ってあるがために、壊れる時には一気に崩れてしまう」のではなく、「住む人の生存空間を確保するために安全な壊れ方をする」ことを意識して作らなければ、と確信しています。

限界耐力計算で
構造適合性判定をクリア

宮内建築では、石場建ての構造安全性を限界耐力計算で求めることができる設計者と組み、安全性をしっかりと確認した構造計画を実現し、構造適合性判定という審査をしっかりとクリアしながら、石場建てを実現しています。

代表的な作例
  • eyecatch_kioku記憶を継ぐ家

プラス4寸角挟み梁プラン[ 坪100万〜 ]

木の持つ能力を最大限に活かす

伝統構法というと「材を太くする」ことばかり考えがちですが、その逆で、4寸角の横材2本で4寸角の柱を挟み込んで梁とする新工法を編み出し、特許を取得しました。石場建てで、金物接合なしで柱の少ない大空間を望まれる方、小径木利用を通して山を守りたいという方に、お勧めの工法です。


破壊しない仕口を求めて

阪神大震災や数々の構造実験に立ち会った経験から、家が倒壊する決定的な致命傷となるのは、太い柱や梁が交差する仕口部分の破壊ということを実感していました。差し鴨居が太い柱にささっていても、お互いに断面欠損を生むような形で組み合っていて、仕口部分には負担がかかります。梁が柱を破壊する方向にはたらく例も見てきました。

柱が梁より先に破壊されては、家は倒壊し、人命を守ることができません。断面欠損を生じずに木のめりこみを活かす仕口ができないものか?と考えていて、ヒントを得たのが、飛鳥時代の寺院建築。天井長押、内法長押、地長押が、両サイドから挟みむように、丸柱を切り欠くことなくまわっています。そこから柱を両サイドから挟く合わせ梁として「挟み梁工法」を発想しました。

yonsunkaku_hasamibari

傾けば傾くほど最大耐力を発揮

特許証サムネイル試作品で構造実験をしてみたろころ、4寸角挟み梁工法の良さは、家が大きく傾いた時にほど、木と木のめりこみがよくはたらき、最大耐力を発揮することが分かりました。断面欠損がないことのメリットが大きくはたらいています。また、経年変化後にも割れが入りにくい「水中乾燥材」を用いることの優位性も明らかになっています。この工法の構造的な特性が認められ、特許登録をし、認められました。

挟み梁のユニットを階段上に組み合わせていくことで、柱を最小限にし、大スパンで梁をとばすことができます。耐力を落とすことなく、開放的な大空間ができるということは、間取りの自由度を広げます。また、石場建ての足元のすぐ上で軸組をつなぐ役目をする「足固め」に用いることで、全体の構造がしっかりとします。

流通量の多い、4寸角を使用

4寸角という寸法を選んだのは、それが今、もっとも一般的に流通する材だからです。柱や梁などの構造材に特殊寸法の材をあつらえる必要がありません。同じ4寸角という小径木からとれる部材を大量に使うことは、荒れた山の間伐を促進することにもつながります。同じ部材を多く、同じ使い方で用いるので、やり様によっては、プレカット化にも対応できるポテンシャルもあわせもっています。

代表的な作例
  • eyecatch_kyomachiya京町の家
  • eyecatch_meshidou飯道山を望む家

変動要因

参考坪単価を示しましたが、コストは下記のような要因によって変動します。

  • 建坪が大きくなれば、坪単価は低くなっていきます。(=スケールメリット)
  • 設備まわりのグレード
  • 食卓、収納棚、靴箱など、つくり付け家具をどのくらい製作するか
  • 建具を既製品にするか、木製建具を入れるか

プレカット木組み

予算的に都合がつかない場合、一部プレカットにするコストダウンの相談に応じます。