
山に生えている木は、半分以上が水分です。伐採後、徐々に水が抜けていき、最終的には空気中の湿度に近い含水率に落ち着きます。建設時に水分が十分に抜けきっていないと、施工後に大きく割れたりねじれたりということが起きてしまいます。
高温にかける機械乾燥では含水率は一気に下がりますが、無理に乾かすので木の繊維が傷んだり内部割れしたりという問題が起きます。風通しのよいところに桟積みにする自然乾燥では、外は乾いても中の水分が抜けにくいのが難点です。
昔、伐った木は筏にして流され、川でストックされていました。木はいったん水に浸けると、内部の水分が抜けやすくなり、全体にバランスよく乾くようになるのです。すごい知恵です。
この滋賀県の琵琶湖はかつて、貯木と乾燥の場所でした。研究者や教育機関と協力して「NPO法人甲賀森と水の会」を設立し、琵琶湖の水を活用し、無駄なエネルギーを使わずに県産材を有効利用する水中乾燥の有効性を実証する研究をしています。